Dear


 親愛なるへ。僕は今NYのマンハッタンにいます。貴女もご存知のいつものあのビ
ルです。
ただがいない。それだけの事なのに、今までの通りの生活に戻った。ただそれだけ
の事なのにどうしてでしょうか。とても同じ生活をしているとは、考えられないのです。やは
り僕にはもぅ貴女がいない生活など考えられないようです。

 どうしても一緒に来る事ができなかったとはいえ、やっぱり寂しいですよ。貴女のぬくもり
が近くに無いという事が。未だ貴女はこちらに到着してませんし・・・・。僕の今の気持
ち・・・・・、貴女に分かりますか?

 「恋焦がれる」という言葉を初めて知りました。貴女のせいですよ。。この僕が指お
り数えて貴女が来る日を待っているんです。ついついカレンダーにも貴女がこちらに到着
する日を書きそうになってしまいました。もぅなしではだめみたいです。情けないです
ね。僕ともあろうものが・・・。。貴女がこちらに来たら今度は2度と手放したりなどしま
せん。が嫌がってもずっと僕の傍にいさせてみせます。

 貴女は僕の全てです。・・・・・覚えていますか。仕事の都合で立ち寄った教会の前で僕が
貴女に言った事を。「命をかけてを護ってみせます。心も身体も。僕の全てで。」あの
言葉はまだ僕にとっては有効なんですが。
 
 に初めて出合った時の事を最近よく思い出してしまいます。僕は仕事の帰り、貴女
は友達と観光中でしたね。実は今だからいいますがあの時、僕等が初めて言葉を交わし
た噴水の前が、貴女を初めて見たわけではないんですよ。

 ・・・・・その前の日、貴女は古城の前にいたでしょう?友達と笑い合って窓から手や顔を
出したりして遊んでいましたね。その時は僕は車から貴女達を見ていたんですよ。特に意
味はなく、単に微笑ましく見ていただけなんですが。でもなんだか久しぶりに心が軽くなっ
たんです。だからヴァンに君の行動をちょっと調べて貰って。近くのホテルをとり、仕事を
少しのばして滞在して、貴女とわざと「再会」したんですよ。

 ここまでしたのはが初めてです。こんなにアプローチをした事は実はなくて。だから
貴女に僕と付き合っていただけませんかと御願いして、少し照れた顔で頷いたの顔
を見た時本当に嬉しかったんです。

 貴女が僕のプロポーズを受け入れてくれてこちらに引っ越すまでの間ご家族と水入らず
で過ごされていると分かっていますが、僕にとっては気が気でなりません。は僕が認
めた自慢のレディーですからね。他の余計な虫が貴女の周りにはただでさえ多いというの
に・・・・。貴女の事は信じてはいますが、は少し無防備なので心配なんです。

 早くこっちに来てくださいね。僕の花嫁。

愛していますよ。  
                        ソロモン・ゴールド・スミス

 

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